2010年5月号 2ページ目
創造する人はある日、自分のゴールと出会います。
きっかけは普通だったら見過ごしてしまいそうな偶然であったり、傍からみると、どう見てもタダの不幸な出来事であったり、そんなことは無理だよとツッコミたくなるような事、そんなの貧乏くじで、フツウ逃げ出したくなるような事など色々ですが、とにかく自分のゴールを根拠もなく確信しています。
で、どうするかというと、
一旦ゴールは頭の片隅においておいて、実際にはタンタン、もくもくと「ぷち今日やること」をこなすのです。終わったら次、失敗したら立ち止まって考えて、また次、改善してまた次といった感じです。
日々の頭の中にあるのは、最終ゴールでなく、「ぷち今日やること」の束の方です。
そこには大量の作業はありますが、ドラマはありません。ゴールに対する期待もありません。
そして、あるケッコウ長い時間が過ぎた後、ときどき結果がでることがあります。
そこに辿り着くまでのしぶとい膨大な作業を全部すっとばして、ゴールとの出会い→たまにおこるプチ転機やひらめき→結果とつなぐと、これがしっかり1番組分のドラマになっています。
しかし当の本人はせいぜい「振り返ってみれば確かにそうかも」ぐらいにしか思っておらず、今日も「ぷち今日やること」をタンタン、もくもくとやっているに違いありません。
「才能とは誰かに見つけてもらうことでもないし、何もしないでそこにあるものでもなく、果てしなく続く繰り返しに耐えられること@角田光代」を地でやる人生です。